中国発の「ドウヤーファ」、SNSで見せるファッションとして日本でも流行の兆し

2016年04月27日

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(出典:Instagram

今やSNSは生活に欠かせないツール

おしゃれなインスタグラマーをフォローしてファッションを真似してみたり、あるいは自分でコーディネートを投稿して「いいね」してもらったり、リアルタイムで多くの人とつながることができるSNSは、「今」をとことん楽しみたい若者にとって、その気持ちをサポートしてくれる存在なのです。

なにかを発信した際に、即座に世界中からなにかしらのリアクションが得られるのがSNSの特徴ですが、やはり、話題のカフェに行った際の様子を投稿したり、手に入りにくい限定アイテムを公開するなど、話題性のあるものをいち早く取り入れると、より多くの反応を得られやすいようです。

このSNSの発展に伴って、ファッショントレンドの広まり方も変わり始めています。

 

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(頭から植物が生えてきたかのようなアクセサリー「ドウヤーファ」)

 

「豆芽花」ブームの上陸

「豆芽花(ドウヤーファ)」が原宿系女子をはじめ、流行に敏感な中高生たちの間で話題になっています。

ドウヤーファとは、葉や花などが頭から生えたかのように見えるユニークなヘアアクセサリー。

発祥は中国ですが、日本でもSPINNS(スピンズ)をはじめとするショップにて安価で手に入るようになったことから、実際にファッションに取り入れる女子が続出しているのだとか。

アニメやゲームのキャラクターのようなファンタジックな世界観を楽しむためにおもしろ半分でつけるだけでなく、「萌えかわいい」とSNSにアップする人も多く見られます。

いくつかセットで販売しているショップもあるので、友だちとおそろいでつけやすいというのも人気の秘訣かもしれませんね。

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(花の「ドウヤーファ」価格は150円と購入しやすい金額)

「かわいい」の判断基準

スピンズのプレス、橋口 さんによると、原宿竹下通り店ではドウヤーファはこれまでに約1,200個ほど売れているという。また、購入される方の多くは、その場でつけてそのまま原宿でのショッピングや遊びを楽しむのだとか。

そして、SNSにアップするための写真を撮るのがほとんど。

同ショップで販売されている花冠や、乳液などを使って頬などにラメをつけるフェイスジュエリーも同じような傾向が見られるといいます。

その日の記念になるのはもちろん、今しかできないファッションを楽しみたいという双子コーデやリンクコーデの流行にも見られるように、記録に残るインスタ映えするアイテムが「かわいい」と選ばれているのではないかと考えられます。

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(スピンズ原宿竹下通り店:入口近くに設置されたドウヤーファ売り場)

 

「芸能人にはなりたくないけどSNSで有名になりたい」

今や雑誌の編集者もインスタグラムから流行をピックするなど、トレンドがSNSから生まれるケースはいくつも見られます。

もちろんモデルや歌手などがTVや雑誌を通じて発信する情報も広く注目されていますが、橋口さんによると、「芸能人になるよりもSNS上で有名になりたい」と思っている若者が多くなっているそう。

その理由としては、なにかメディアを通して発信するよりも自分主体での自己表現が叶うため。

そして、韓国や中国など海外ユーザーと簡単につながることができるため。

最近の流行の傾向としては、目玉焼きのアイコンが注目を集めた韓国発の「私のかばん」、オルチャンメイクよりも目力を強調させた中国オルチャンメイク、そしてドウヤーファなど、アジア圏からはじまったものが日本に伝わりブームになるケースが増えてきています。

 

ロジックよりも感覚を優先

流行は繰り返すといわれますが、それまでドウヤーファのような個性的なアイテムはおそらくなかったように思います。

SNSでの発信、フォロワーとのやりとりが生活の一部となっている若者にとっては、「見たことない」「珍しい」「おもしろい」といった目を引くアイテムを取り入れることは、よりSNS投稿を盛り上げることにつながります。

また、誕生日プレゼントとして定番化した「お菓子バッグ」などにも見られるように、これらのファッションはいずれも今しかできないもの。

いわば、女子中高生の特権でもあり、これらを取り入れるのは彼女たちの大人に対する優越感も伴っているかもしれません。

(スピンズでは着用イメージを動画で配信)

スピンズではフェスシーズンに向けて、ドウヤーファの新作を企画しているそうで、「今」を楽しむためのファッションアイテムの流行はまだまだ続きそうです。

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(ファッションアイテムが売買される「フリル」でも取引されている。)