ここ数年、フリマアプリ「ラクマ」では、10代女性ユーザーによる取引が増えています。2015年と2018年の1年間の10代女性ユーザーの取引件数を比較すると、約32倍も増加しています。なかでも女子高校生の取引が特に高いことが分かっているため、16歳から18歳の女子高校生を対象に「収入とお金の使い方」についてアンケートを実施しました。
■女子高校生の4大収入は「お年玉」「お小遣い」「フリマアプリ」「アルバイト」
■お小遣いをもらっている女子高校生は58.8%、月の平均金額は6,069円
■アルバイトをしていない女子高校生は55.0%、理由は「学校で禁止」「部活や塾で忙しいから」
■女子高校生の73.2%が「フリマアプリでお小遣い稼ぎをしたことがある」、月の平均売上は2,563円
■最もお金を多く使うのは「趣味のグッズや娯楽品」、「コンサート・ライブ」などのエンタメ
<アンケート調査概要>
調査期間: 2019年7月8日~2019年7月9日
調査対象:「ラクマ」利用者の女子高校生 1,931名
調査方法: インターネット調査
女子高校生の4大収入は「お年玉」「お小遣い」「フリマアプリ」「アルバイト」
ラクマユーザーの女子高校生の方に「1年以内に収入を得ている方法は?」と質問したところ、多い順に「お年玉」( 77.8%)、「お小遣い」(61.4%)、「フリマアプリ」(54.6%)、「アルバイト」(52.0%)、「ネットオークション」(1.4%)という回答でした。アルバイトよりもフリマアプリの回答数が上回る結果となりました。
「現在、保護者からお小遣いをもらっていますか?」と質問したところ、もらっている人が58.8%、もらっていない人が41.2%でした。もらっている人の中で「お小遣いをどのようにもらっていますか?」と質問したところ、「定額制」が78.3%、「必要な時に都度もらう」と回答する人が20.3%でした。中には、テストの点数やお手伝いをした頻度によって歩合制でもらっているという人も。
お小遣いをもらっている回答者の月の平均金額は6,069円でした。
「現在、アルバイトをしていますか?」と質問したところ、アルバイトを「していない」と回答した人の方が多く、55.0%でした。アルバイトをしない理由は「学校で禁止されているから」が回答者の64.3%、次いで「部活や塾で忙しいから」が33.0%でした。
「1年以内にフリマアプリに出品してお小遣い稼ぎをしたことがありますか?」と質問したところ、女子高校生の73.2%が「ある」と回答しました。理由は「お金になるから」(80.4%)、「不要品があるから」(67.3%)、「すき間時間にできるから」(19.2%)でした。フリー回答では「ハンドメイドのアクセサリーを販売するのが夢だったから」という声もありました。
「フリマアプリ」での1ヶ月あたりの平均売上は、2,563円でした。
その理由は「現金がなくても買えるから」(46.8%)、「決済が楽だから」(34.9%)が最も多い回答でした。「お小遣いをもらえる日の前は金欠なので、現金が無い時に使う」という声もありました。不要になったものをフリマアプリで売り、その売上金で欲しいものをまたフリマアプリで買うことによって、現金という元手がなくてもキャッシュレスでの消費が生み出されていることが分かりました。
「どのような物をフリマアプリに出品してお小遣い稼ぎをいますか?」と質問をしたところ、回答の上位3つは「タレント/アイドルグッズ」(62.6%)、「レディース/メンズファッション」(36.1%)、3位は「漫画/本/雑誌」(27.0%)でした。
「自分のお金を何に最も多く使いますか?」と質問をしたところ、回答の上位4つは「趣味のグッズや娯楽品」(27.4%)、「コンサート・ライブ」(26.6%)、「ファッション」(11.9%)、「飲食費」(9.0%)でした。
今回の調査で、女子高校生の収入源の一つとして、フリマアプリが活用されていることが分かりました。その背景として、収入を得る上でさまざまな制約のある高校生にとって、自宅でスマホ一つでできるフリマアプリがお小遣い稼ぎのツールになっていること、また現金がなくてもフリマアプリ内で買い物をすることで物々交換のようにやりくりをしていることが明らかになりました。
また、フリマアプリで出品するものの1位が「アイドルグッズ」であったり、最もお金を使うものの上位1、2位がエンタメに関する消費であることから、女子高校生の消費行動において、アイドル・アーティストへのファン活動・オタク活動は切っても切り離せないトレンドと言えそうです。女子高校生のオタク活動の詳細については、過去のニュースレター(2019年5月)でも実態を調査しています。