ウエディングに大人気のハンドメイド作品は、実家が所有する山の木々から制作。森林保全と副収入の両方が実現した方法とは。

2020年09月30日

インテリア, ウエディング, ウッドクラフト, ハンドメイド, ハンドメイド作家, フリマアプリ, ラクマ, 切り株, 国産木材, 手作り, 森林保全, 森林所有, 間伐

子育てのかたわら、家族が所有する山の木々を用いて、ウエディングやインテリアアイテムとして大人気のハンドメイド作品を制作するmeeeさん。月の売上が20万円になることもあるというmeeeさんに、ハンドメイド制作を始めたきっかけや製作秘話をお伺いしました。

※meeeさんのショップはこちら

（以下meeeさん：m、ラクマラボ：R）

R：楽天「ラクマ」は、いつ頃から始めましたか？

m：3、4年ほど前で、まだ「フリル」だった頃です。最初はお洋服を買うために始めました。

R：ハンドメイド作品を出品し始めたのはいつ頃ですか？

m：2018年11月頃です。もともと「フリル」は女性向けのアプリだったので、ウエディング用の席札スタンドやキャンドル、コースターなどは女性の方に沢山見ていただけるのではと思い出品しました。

ウエディング用に人気の席札スタンド

R：ハンドメイド制作を始めたきっかけはなんですか？

m：家族が、元々趣味で、ホームセンターで購入した木材を使用して写真立てや壁掛けなどのDIYをしていたので馴染みがありました。その後、実家が所有している山の木々が気になるという話になり、作品に活用することを考えたのです。

R：以前から山を所有されていたのですか？

m：はい、祖母の時代以前の先代から所有していた山です。檜や杉、ヒサカキなどが育っていて、森林組合の方々に間伐（※）をお願いしていました。その間伐材が、家の真裏に落ちていたので、何かに活用できないか、と考えました。そこでネットで調べたところ、木材がウエディングやインテリアに使用されていることを知りました。

※間伐とは、成長して混み合った木々の一部を抜き切る間引き作業のこと。間伐を行うことで、木々が適度な間隔を保ち、森林が豊かに育つ。

R：放っておかれていた間伐材からアイディアを得たということですね。

m：はい、せっかく国産の天然木が沢山あるのでもったいなくて、皆さんに使ってもらいたいと思いました。

所有する森林の木々

R：間伐材を使うことで、何かメリットはありますか？

m：間伐は、環境保全になります。間伐をすることで山の木々が適切に成長するので、森林組合が手入れをしています。

R：森林を守るために行われている間伐で出た木材を、廃棄するのではなく有効活用するというのは、一石二鳥ですね！

R：具体的に制作についてのお話に移りたいと思いますが、落ちている間伐材が作品になるまでの過程を教えていただけますか？

m：まずは山の上の方から、間伐材をトラックに積んで運んできます。今は、所有している二つの山からとってきたものを少しずつ使っています。

それから、間伐材に虫がついたり朽ちたりしないよう、綺麗に並べて乾燥させます。実際にコースターやカードスタンドになるまでには、こうした下準備をはじめ、木を磨いたり綺麗にしたりする作業に時間がかかります。

制作前に乾燥させる間伐

R：制作時間は、1週間でどのくらいですか？

m：大体週に20時間くらいです。1歳の子どもがいるので、子育ての合間に作業しています。

R：meeeさんの作品は、どのような方がよく購入されますか？

m：7割の方が、ウエディングを控えたお客様です。装飾用のほか、リングピローなどにも使っていただいています。式の直前に揃えられる方が多いようで、祝日のある連休の2週間前くらいによく売れます。また、ご自身でハンドメイドをされる方やご家庭のインテリアで使われる方もいます。例えばクリスマスシーズンの装飾、子ども会のツリー用の土台や高齢者施設での手作り講座に素材として使っていただいているケースもあります。

R：様々な用途で利用されているんですね！既にラクマでは150回以上販売実績があり、ご出品も毎日されているとのことですが、meeeさんの作品はどのような部分が人気を集めているのでしょうか？

m：おそらく、ナチュラルな木の温もりを感じられる点と、素材の良さが好評をいただいているのではないかと思います。素材の良さという部分では、カットしてから2～3日以内の新鮮な木を届けているため、香りがとても良いと仰っていただけることが多いです。また、本当に自然に育ったままの国産の天然木なので、薬品が使われておらず、食卓等でも安心して使っていただけます。