今年欲しい靴1位は「ショートブーツ」(58.8%) 。「おしゃれは足元から」の意味が変化? ワンシーズンだけの消耗品と化す靴事情

2015年12月04日

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ここ数年、冬の街を歩けば、膝上まであるようなロングブーツを履く女子が必ずと言っていいほど見かけられました。しかし、今年は展示会やSNS上でも、ロングブーツ女子の姿は激減したように思えます。あれだけ定番化していたのに、その引き際はずいぶんとあっさりしていますね。

安くておしゃれな靴が簡単に手に入るようになった現代において、足元にまつわるおしゃれの常識が、若い世代から変化しているようです。

 

街からロングブーツが消えた理由
靴は消耗品?「毎年新しい靴を買う」人が9割。

ファッションに特化したフリマアプリ「フリル(FRIL)」で行ったアンケートから、現代人にとって靴は、短いスパンで次々に買い換えるものであることがわかります。

「毎年新しい靴を購入しますか?」という質問に対して、9割以上の女性が「買っている」と答えているのです。

毎年新しい靴を購入しますか

さらに、全体の半数近くの女性が、毎年靴を「複数買っている」と答えています。靴は、アクセサリーのように長く使うモノではなく、汚れたり傷がついたら買い換える消耗品として認識されているのかもしれません。

毎年買える理由はその安さ。約8割の靴が¥5000以下。

毎年買い足すことができる理由は、その価格の安さにあるようです。

フリルで売られている靴の価格帯

「フリル」で売られている靴の価格帯をみると、5000円以下の安価な靴が全体の76.5%を占めていることがわかります。新品として店舗で売られている金額が、ざっくりとその2倍だと仮定しても、8割近くの靴が1万円以下ということになります。ハイブランドのアイテムを除けば、市場に出回っているほとんどの靴が安価であることがわかります。

 

今年の定番は「ショートブーツ」。ロングブーツは絶滅危惧種?

シューズアイテムが安価、つまり手軽に流行を追いやすいアイテムであるということは、今年まちを歩く若い女性たちの足元が一新された理由にも関係していそうです。
「今シーズン、新しく靴を買うとしたらどんなものが欲しいですか?」という質問に対しては、1位が「ショートブーツ」、2位が「スニーカー」、3位が「パンプス」でした(複数回答可)。ここ数年、定番化していたロングブーツは、第4位に留まりました。

どんな靴が欲しいですか

流行のフレアパンツや春夏に引き続き定番化しているガウチョパンツと合わせやすい、短め丈のシューズが人気を集めているようです。ファッションアイテムのトレンドに合わせて、靴のトレンドも2、3年単位でどんどん変化しているのですね。

 

なぜ現代人はこんなにもトレンド指向になったのか
ブランド物より流行り物が欲しい現代人。

この現代人のトレンド指向が、一見してわかるグラフがこちらです。アンケートによると、人々が「より欲しいと感じるアイテム」は1位が「トレンドの商品」で、2位が「ブランドものの商品」でした。

どのようなアイテムをより欲しいと感じますか?

フリマアプリを活用するファッション愛好家ですら、ブランドものよりもトレンドアイテムを欲しがっているという結果は、やや意外にも思えます。どうやら現代人にとって、憧れのおしゃれは「高価、高級」路線ではなく、「トレンド、手に入りやすい」もののようです。

 

流行の「量」と「速さ」に変化が起きた

現代人のファッション消費行動が、このようなトレンド中心型になった理由としては、以下の二つの現象が考えられます。

一つ目は、ファストファッションの全国展開と、格安ファッションEC(ネット通販)の普及です。これらにより、日本全国どこに住んでいても、最新のトレンドアイテムを安く手に入れられるようになりました。

二つ目は、流行の多極化です。SNSやキュレーションサイトなどが増えた現代、人々は、自分の好みだけでなく多くのジャンルのファッションを目にするようになりました。また、新しい流行が発生する期間も、格段に短くなりました。流行の量が増え、変化するスパンも短くなったのです。

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「おしゃれは足元から」の意味が変化。
30代は自分主体、10代20代はトレンド主体。世代で変わるファッションへの姿勢。

トレンドの変化の速さは、人々のファッションへの姿勢にも影響を与えているようです。「『おしゃれは足元から』と聞いたとき、どんな意味だと思いますか?」に対する回答では、世代によって意見の違いが見られました。

30代からは

「自分に似合う物を履きこなせてる。また大切に使っておりケアも出来ている。」(32歳)
「その方の雰囲気やファッションやスタイルに合っているもの」(33歳)

など、おしゃれの定義が自分主体であるほか、長く履くことを前提としたコメントが届きました。

一方で、10代や20代といった若者層からは、

「金額に関係なく、その時の流行や服装に合ったコーディネートをしていることだと思います。」(25歳)
「ファッション対する思いが分かるということ」(18歳)
「季節を先取りするのは服装を変えるより足元からの方が取り入れやすい」(21歳)

というように、その時々のトレンドに合わせることが重要だと思っているようなコメントが見られました。

もちろん、この違いの理由としては、働いて収入を得ている社会人と学生とではファッションに使える可処分所得のスケールが違うという背景もあるでしょう。しかし、自分のために使えるお金を持っているはずの20代女性ですら、「足元のおしゃれ=質ではなくトレンド」と考えていることから、世代と共にファッションにまつわる格言の意味が変わってきているとも考えられます。

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