フリマアプリ「ラクマ」による消費トレンドを考える調査機関
2021年05月28日
フリマアプリで不用品の販売が完了すると、売上金が発生します。この売上金、ユーザーの皆さんはどのように使っているのでしょうか?楽天「ラクマ」が2021年3月18日(木)から3月23日(火)の期間、フリマアプリ利用経験のある20代~40代女性600人を対象に実施した調査(注1)では、フリマアプリユーザーの56.2%が、売上金を電子マネーとしてお買い物で利用するなど、キャッシュレスサービスが活用されていることが明らかになりました。
また、2021年4月の楽天「ラクマ」での売上金の利用方法を利用者数ベースの取引データでみてみると、振込申請をして現金にしている人は32.5%。一方で、楽天のオンライン電子マネーである「楽天キャッシュ」にチャージして利用している人は67.5%と、現金化する人と比較して、2倍以上の人がキャッシュレスで利用していることが明らかになりました。
売上金をキャッシュレスサービスで利用する理由としては、振込手数料がかからないことや取引が完了するとすぐに売上金が使えるようになる即時性が支持されているようです。
また、3月に実施した調査では売上金の使い道についても聞いており、一番多い使い道は、アプリ内でのお買い物の利用で約4割でした。2位は街のお店での買いものが約3割となっており、現金化せずにキャッシュレスで利用するという回答が上位を占めています。フリマアプリは、売上金を振込手数料なしで電子マネー化することができ、QRコード決済などで利用できるものが多いため、キャッシュレス決済と相性がよいサービスといえます。
日本は現在、国をあげて、キャッシュレス化を推進しており、2025年までにキャッシュレス決済比率40%を目指しています(注2)。2020年は2019年度と比較すると、QRコードを利用した決済額が最低でも約2.3倍(注3)と前年から伸長しており、コロナ禍になり、非接触決済が注目されたことが成長の要因として考えられます。
自分にとっては、不用な物であったとしても、誰かにとっては必要な物。捨てられていたかもしれない物をふたたび誰かの役に立たせることができるのは、「もったいない」の精神のリレーにもなります。
また、販売した不用品の売上金を元手に、その時に必要な物を街やネットのお店でキャッシュレスで購入するのは、これからは、当たり前の消費行動として定着していくかもしれません。
注1 【楽天「ラクマ」】20代~40代女性600人に聞いた、片付けに関するフリマアプリ活用調査 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001440.000005889.html
注2 一般社団法人キャッシュレス推進協議会、「キャッシュレス・ロードマップ2019(概要版)」
https://www.paymentsjapan.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2019/05/49b6baa960ed6fcfe949c6e0625943ab.pdf
注3 2019年年度と2020年1月から9月までの公表値を比較。ただし、クレジットカード・デビットカードからの紐づけ利用・チャージ分を除く。
「コード決済利用動向調査 2020年6月22日公表」
https://www.paymentsjapan.or.jp/publications/research/pymt-trends/code-payment/code-pymt_20200622/
「コード決済利用動向調査 2020年12月25日公表」
https://www.paymentsjapan.or.jp/publications/research/pymt-trends/code-payment/code-pymt_20201225/
2020年08月04日
2015年12月28日
2024年06月11日
ラクマラボは、世の中の消費トレンドについて考えるメディアです。フリマアプリ「ラクマ」における消費動向や、アンケート調査、インタビューなどを通じて、分析・情報発信をします。
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